用語ベースが作成できない問題に直面する
ここ数か月、Tradosを使用する機会はあったのですが、新しく用語ベースを作成することはありませんでした。
しかし、いつも使用しているオリジナル用語集とは別に、特定の用語集を別のカテゴリーとして作成したくなり、Excelで対訳表を作りました。
対訳表さえ作ってしまえば後は簡単。
Glossary ConverterでExcelから用語ベースのフォーマットに変換するだけと思い、作成した対訳表をGlossary Converterにドラッグ&ドロップしようとしたところ…
“Can’t detect multiterm, using zdt/xml as termbase format instead.”
上記のエラーメッセージが表示されました。
おかしいなと思いつつも、用語ベースを作成しようとしてみたところ、logとxmlフォーマットのファイルなどが作成されるのみで、sdltbファイルは作成されず。
Glossary Converterのsettingsの中をいろいろいじってみて、その後も何度かチャレンジしてみましたが、うまくいきませんでした。
さて、どうしよう。
Google検索をしてみたところ、SDL Communityでも同様の問題について話し合いが行われていたことを発見。
Glossary Converterで Excel ファイル(.xlsx)からMultiTerm Termbase (.sdltb)に変換できなくなりました。
上記の方と、全く同じ問題で、ほぼ同じPC環境です。
英語のCommunityも見てみたところ、
Multiterm and Glossary Converter not working properly
などのスレッドが立っていました。
このスレッド内で、Glossary Converterの開発者が作成したrepair tool(Zipファイル)が掲載されていたのを見つけ、これならいけるかも!と試してみましたが、残念ながら修正できませんでした。
この後のCommunityのスレッドを見て回ったり、Google検索で出てきたものを読んでみたりしましたが、何をしても修正にいたりません。
すでに数時間ムダな時間を過ごし、見つけたのがKetaさんのブログです。
灯台下暗し。
Ketaさんは上記のrepair toolで問題解決したようですね。
うーむ、この問題解決・未解決の差は、PC環境において何かが違うのでしょうか。
コメント欄にはnaoさんの名前もあり、もしかして多くのTrados使用者がこの問題に悩まされている(いた)のかな、と思っています。
「これ以上時間をムダにはできない」とGlossary Converterから直接sdltbを生成することはあきらめ、少し遠回りをしてxmlファイルから用語ベースを作成することにチャレンジしてみました。
実はこの用語ベース作成に関しても、ものすごく試行錯誤し、1時間ほどかけてやっとsdltbファイルにすることができました。
やり方さえ分かってしまえば、5分程度で完成してしまうんですけどね。
せっかくxmlファイルから用語ベースを作成する方法を覚えたので、今後自分自身が忘れてしまったときのためにも、「これを見れば誰でも作れるTrados用語ベース(xmlファイル編)」を次のブログ記事にしようと思います。
日頃から次善策を考えておく大切さ
Tradosって便利なツールなんですが、問題が起こると解決法が見つからず、パニックに陥りそうになります。
これが、実ジョブ中に起きたら…恐ろしいです。
やはり、普段からTradosを使用し、いろいろなことを試しておくのがいいですね。
Glossary Converterなどのアプリは、作業をより簡単にしてくれたり時間の短縮などにすごく役に立つちますが、それしか方法を知らないと今回の自分のような状態に陥ってしまいます。
データの多重バックアップだけでなく、PCやソフトウェアが使えなくなったときの次善策もしっかり考えておく必要がありそうです。
私も同じ問題に遭遇。Trados2017 SP1に変えてから発生するようになった模様。SP1以降、先日Glossary Converterを使って発現。いろいろトライしても効果なく、英語のCommunityの情報で、Glossary Converter最新Ver(5.2.6980.22246)ではrepair toolが含まれていることを知り、Glossary Converterのインストールフォルダを見ると、RepaireMultiterm.exeなるものがあった。
これを実行すると、Glossary Converterのsettings.xmlやいくつかの.dllを修復してくれ、無事.sdltbを生成するようになった!
このブログ記事が解決の糸口になりました。感謝!
ちなみに、当方環境は、
Windows10 home 1809
Trados Studio 2017 SP1
Multiterm 2017 SP1
お役に立てて、良かったです。
repair toolで修復できる方も、けっこういらっしゃるようですね。
私の場合は、repair toolでは修正できなかったため、結局xmlファイルから作成することにしましたが。
Trados自体はとても便利なのですが、問題が起こるとなかなか修正できないのがツライです。
お互い、Tradosマスターを目指して頑張りましょう!
コメントありがとうございました!