子どもが病気になったときに覚えた英単語 “alert”
今は子ども2人とも小学生になり、病気になる回数も少なくなってきました。
しかし、幼児のときは、急に発熱したり嘔吐したりという症状がよく出ました。
また、数日間嘔吐が止まらなかったために心配になり、夜中に救急病院に連れて行ったこともあります。
これが日本であれば全て日本語で済ませられるのですが、カナダに住んでいたときは全て英語(フランス語が必要だったときは、旦那任せ)。
子どもの病状を看護婦さんや医師に伝えるのに、何かと苦労した覚えがあります。
4~5年前、カナダで2人の子どもが同時に病気になったときに、病院に連れて行くか、あるいは家で様子を見るのがいいのかの対処に困り、看護婦さんのアドバイスが受けられる電話相談室に連絡しました。
そこで、電話でいろいろと子どもの病状について質問されたのですが、質問の1つとして、
“Is she alert?”
と聞かれたのです。
はて?
子どもが “alert” かどうかとは、どういう意味なのか?
適当答えるのは良くないと考え、”What does it mean?” と質問することにしました。
そのときの看護婦さんの明確な答えは忘れてしまいましたが、その説明から、「意識がしっかりしているか」「元気にしているか」「問いかけに反応するか」というような意味だと解釈した覚えがあります。
“alert” の定義を調べてみる
ここで、”alert” を辞書で調べてみましょう。
名詞、動詞、形容詞での用法ありますが、ここでは形容詞だけに注目することにします。
-
(〜に)注意[油断]を怠らない<to>
◆ Stay alert. 油断するな[警戒を怠るな, ぬかるな, 気を許すな/緩めるな].
参考:ビジネス技術実用英語大辞典 - 用心深い、機敏な。
参考:小倉書店 – 自然科学系英語辞典 - 警戒した、注意を怠らない、油断のない、用心深い、機敏な、キビキビした、抜け目のない
参考:アルク – 英辞郎
この中でいえば、「機敏な」が一番近いかもしれません。
しかし、上記の子どもの病状を表す意味とは、ちょっとずれていますよね。
しっくりくる訳が見つからない場合は、英英辞書で調べてみることをおススメします。
私の好きな英英辞書の1つは、Merriam-Websterで、しょっちゅうお世話になっています。
オンラインで無料ですし、とても優れているこの辞書を、使わない手はない。
単語の発音記号も載っている上に、発音も聞けますので、発音強化したい方にはいいのではないでしょうか。
1
a: watchful and prompt to meet danger or emergency
an alert guard
trying to stay alert to possible problems
b: quick to perceive and act
mentally alert
2: ACTIVE, BRISK
elicited an alert response
ビンゴ!
素早く知覚し、反応できるか、ということですね。
上記の我が子の例では、「病気の子どもに何かを問いかけた場合、その問いかけにすぐに反応できるくらい、意識がはっきりしているか」が、”alert” に近い日本語になるでしょうか。
質問サイトQuoraからも、知恵を拝借
質問サイト Quora で、”Whats the difference between consciousness, wakefulness and alertness?” と質問が出ていました。
確かに、”alertness” と “consicousness” の意味って、似たもの同士。
でも、どこかが相違点があるからこそ、違う単語になっているはず。
この2つの言葉の「差」が何なのかを、考えてみましょう。
Quoraの解答欄に、「確かにそうだな」と納得できる説明がありました。
alertness generally has something to do with responsive awareness.but responsive to what becomes the key question. think of the opposite of alertness. Hazy or fuzziness or confusion. if you say something like “I was not alert to the situation” then it means you were not responsive to the content of the situation.
私の感覚では、「意識があるかどうか」だけでなく、「物事や、そのときの状況に応答、反応できるかどうか」が、”alert” の持つ意味(”conscious” との差)だと思っています。
このように、もし辞書にピッタリの訳が見つからなかった場合には、英英辞書で調べて見たり、英語で意見交換されている掲示板、英語の企業サイトなどを覗いてみると、答えが見つかることがけっこうあります。
みなさんも、英語の理解力をアップするために、今後の学習に取り入れてみてはいかがでしょうか?
最後に
カナダでの滞在期間中、子どもだけでなく、自分もいろいろと病気になり、手術を経験したり、入院したこともありますし、2度の出産で病院やクリニックに何度も世話になりました。
そのたびに、辛い思い、苦い思いはしましたが、必死に自分の言いたいことを伝えようという姿勢があったため、いろいろと単語を覚えましたし、英語が上達したので、結果的にはよかったのかもしれません。
苦労(死なない程度、あとで回復できる程度のもの)は、しておいて損はないのかもしれませんね。
今回は “alert” という単語と、それにまつわる自分の海外経験について書いてみました。
過去の自分を振り返るという点でも役立ちそうなので、また機会を見つけて、長期海外在住経験について、ブログに綴ってみたいと思います。