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食と科学

インポッシブル・フーズ社の植物肉の話題、急上昇!

インポッシブル・フーズの植物肉は画期的!

1月6日のロイター公式サイトで、「米インポッシブル・フーズ、バーガーキング朝食サンドに植物肉提供」との記事がありました。

「植物肉」とは、興味津々。

今回は、インポッシブル・フーズがどんな会社で、何を生産、販売しているのか、またどんな人をターゲットとしているのかをご紹介します。

どんな会社なの?

インポッシブル・フーズは、アメリカの植物由来の人口肉を製造する会社です。

インポッシブル・フーズ
  • 本社所在地:カリフォルニア州レッドウッドシティ
  • 設立:2011年
  • 事業内容:人口肉の製造・開発
  • 公式ウェブサイト:https://impossiblefoods.com/

この会社、2019年からバーガーキングの目玉商品となっているWhopper(ワッパー)の植物肉を提供しています。

参照:Burger King

たしか以前、Whopperといえば「牛肉100%」を売りにしていたはず。

なので、この植物肉は牛肉テイストなんでしょうね。

うーん、食べてみたい。

今回のニュースは、朝食メニューのクロワッサンサンド「インポッシブル・クロワッサンウィッチ」の販売が、1月のうちに始まるというものです。

参照:Burger King

以前の植物肉との違いは?

ズバリ、「豚肉」です。

豚肉の人口肉製造にチャレンジ

インポッシブル・フーズはこれまでに、1種類の植物肉しか扱っていませんでした。

一方、競合相手である「ビヨンド・ミート社」は、牛肉だけでなく、豚肉、鶏肉の人口肉を製造していて、マクドナルドやケンタッキーフライドチキンに提供しています。

去年の9月26日、マクドナルドはカナダでビヨンド・ミートの人工肉パテを使ったバーガーの試験販売を発表します。

このニュースの後、ビヨンド・ミートの株価は約10%上昇したんですよね。

インポッシブル・フーズは、このニュースを見て面白いはずがありません。

バーガーキングのWhopperだけでなく、どんどん新しい製品を開発し、人口肉の市場を獲得していきたいと思っていることでしょう。

ちなみに、インポッシブル・フーズは、バーガーキング以外のファストフードチェーンや高級レストランとも契約を結んでいます。

今後、代替肉のブームが起きるかも。

乞うご期待!

「植物由来のインポッシブルの豚肉をご紹介」

ここで、インポッシブル・フーズのYouTube動画をご紹介します。

2020年1月6日に更新された、できたてホヤホヤの動画です。

残念ながら英語のみ。

でも、英語の字幕が入りますし、画像を見るだけでもどんなことが説明されているのかなんとなくわかるので、ぜひ見てみてくださいね。

「牛肉は世界中で人気がある。でも、文化によっては、豚肉が一番人気のお馴染み食材で、一般的な料理に使われる。だから、このマーケットで影響を与えるために、豚肉は必要不可欠なんだ」というようなことが語られています。

ソーセージパテ

今回紹介された製品「インポッシブル・クロワッサンウィッチ」は、豚肉の商品ラインの中でも「ソーセージパテ」に当たりますね。

動画内で”Taste like pork?(豚肉みたい?)”とインタビューされていた人は、”Almost.(ほとんどね)”と答えていました。

本物の豚肉と何が違うのか、本当においしいのかなど、興味深々になりますね。

どのグループの人たちをターゲットにしている?

たぶん、これまで普通に牛肉や豚肉を食べる人たちは、これからも従来のハンバーガーを食べ続けると思います。

では、この人口肉のハンバーガーやソーセージパテを作ることで、誰が食べられるようになるのでしょう?

  1. ベジタリアンやビーガン

ベジタリアンの割合が高い国は、インドやイギリス、スイスなど。

日本ベジタリアン学会(JSVR)によると、日本 では9.2%(2003年)がベジタリアンなので、2020年は増えているのではないでしょうか。

  1. イスラム教徒

三井物産戦略研究所の「イスラム圏の特徴と拡大するビジネス機会」によると、世界のイスラム教徒の数は、2020年には19億人。

世界人口の約25%を占めるという、ものすごい数です!

2030年には22億に達する見込みで、今後もどんどん人口は増えていきそうですね。

イスラム教徒は豚肉を食べませんし、人によってはハラルの肉しか食べません。

この人口の1割でも、マクドナルドやバーガーキングでハンバーガーを食べてみようと思ったとしたら、とても大きなお金が動きます。

やはり人口肉の製造や販売の市場はこれからも伸びていく、と断言してもいいでしょう。

インポッシブル・フーズの特許

でも、本当に、植物肉なの?

植物肉といいながら、何かしら動物由来の何かが入っているのでは?

何でも疑ってかかる私は、特許を調べてみることにしました。

(11)【公表番号】特表2017-509349(P2017-509349A)
(43)【公表日】平成29年4月6日(2017.4.6)
(54)【発明の名称】ひき肉レプリカ
(87)【国際公開番号】 WO2015/153666
(71)【出願人】
【識別番号】514009867
【氏名又は名称】インポッシブル フーズ インコーポレイテッド

発明の名称が、ひき肉“レプリカ”とは、ちょっと食べ物っぽくない名前。

ちなみに英語の発明の名称は、”GROUND MEAT REPLICAS”です。

残念ながら全69ページにもわたる長い明細書なので、あえてここでは記載しません。

一応、私自身が調べてみたところによると、全て植物性由来のものからできている、ということがわかりました。

なので、お肉が食べられない人も安心して食べてOK!

日本に上陸したら、私もぜひ買ってみます。

 

POSTED COMMENT

  1. Kao より:

    moncanaさん

    人工肉の記事、とても興味深く読ませていただきました!さすがはアメリカ、進んでいますね。私も食べてみたいです~!
    今朝の新聞に人工肉についての記事が掲載されていたのですが、その後moncanaさんの記事でさらに引き込まれ、そしたらなんと夕刊に「マクドナルト、ビヨンド・ミートの人工肉を販売する店舗をカナダで拡大」という記事があり、今日は人工肉デーでした!
    中国食品業界でも市場が広がりつつあり、昨年秋には人工肉の月餅が発売されてちょっとした話題になったりしています。これから大注目ですね!

    こちらの記事ではないのですが、コーヒーも白米も大好きなのでプチショックを受けつつ…(笑)食品科学の記事、これからも楽しみにしています!

    • moncana より:

      Kaoさん

      今日は人工肉デーだったんですね!
      そんなスペシャルな日があること自体、ぜんぜん知りませんでした。
      みんな、人工肉を食べたのでしょうか…。

      東京にはビーガンの人のためのレストランがあって、そこで植物肉が食べられると聞きました。
      さすがに植物肉を食べるためだけに名古屋から東京に行けません(泣)
      でも、東京に行く機会があったら、一度寄ってみたいなぁなんて考えてます。
      そのときは、ぜひKaoさんもご一緒に(笑)

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