英語民間検定の導入に物申す

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英語教育

英語民間検定の導入に物申す

英語民間検定試験は、本当に必要なのか?

40代になり、英語検定から完全に足を洗いました。

しかし世間一般では、依然として英語検定神話が根強く残っていますね。

TOEICで高得点や英検準1級を獲得することを目標とし、英語の学習のモチベーションを高めるのは、決して悪いことだとは思いません。

何かしらのモチベーションがなければ、長期の学習にはつながらないからです。

しかし、英語能力そのものを伸ばすのを目的とするのではなく、TOEIC、あるいは英検で高得点を取るためだけに、攻略本をひたすら読破していくようなやり方には、問題がある気がするのです。

上記のニュースでは、「文部科学省は、グローバル社会で活躍できる力を育てるとして民間検定の導入を決めた」と記載されています。

ということは、国が中学生や高校生に、「TOEICや英検を積極的に受けてね」と言っているようなものです。

なんでしょう、ものすごく違和感があるのですが。

グローバル社会で活躍できる英語を身に着けさせるのに、どうして英語民間検定が必要なのか?

 

それよりも、学校での英語教育に、もっと力を注いだらどうなのか、と思うのですが。

そもそも、中学や高校の英語担当教師の英語レベルが低いのに、どうやって生徒の英語を伸ばせるというのでしょう。

下記は文科省の資料です。

平成28年度「英語教育実施状況調査」(中学・高等学校関係)

この資料の2ページ目に、このような調査結果が出ています。

2018-10-21-文科省資料.jpg

中学校の英語担当教員で、英検準1級以上、またはTOEIC730点以上取得している確率が32%、高校だと62%と記載されています。

英検準1級、またはTOEIC730点持っていないようなレベルの中学、高校英語教員がたくさんいるのに、どうやって生徒に英検やTOEICの指導ができるのか?

このレベルに達していない英語教員は、文科省が推進する「グローバル社会で活躍できる力を育てる」プロフェッショナルとして、不適当なのではないか?

いろんな意味で、矛盾しているのでは?

そもそも、英検準1級やTOEIC高得点を取れば、グローバル社会で活躍できるような英語力を身につけられるのか?

 

「グローバル社会で活躍できる力を育てるとして民間検定の導入を決めた」という、文科省の意図が、自分にはわかりません。

…やっぱり、検定試験料やその準備にかけるお金が動くことが重要、なんですかね…。



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