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日常

オルソケラトロジー

子どもの視力検査と眼科訪問

先日、子どもの小学校で視力検査がありました。

嫌な予感が的中し、「検査結果が良くなかったから、一度目医者さんに行ってね」との通知が届いたのです。

実は、1年前から視力低下の兆候がありました。

なので、とうとうこの時が来てしまったかと覚悟を決め、子どもを連れて眼科へ。

綿密に検査をしていただいたところ、「視力低下の傾向は見られるものの、今はまだ裸眼でもいい状態なので、もう少し様子を見ましょう」とのアドバイス。

ホッとしたのはいいものの、次の検査結果次第ではメガネを買わなくちゃいけないな、買うならコストコかな、などと頭の中で計算をしました。

しかし、医師のアドバイスは、自分の想像していたものと違っていたのです。

娘の近視が進行した際の対処法としてあがったのは、メガネではなく「オルソケラトロジー」でした。

オルソケラトロジー

オルソケラトロジー(orthokeratology)の定義

オルソケラトロジーとは

就寝時に近視矯正用レンズを装用することにより,起床時以降に良好な裸眼視力を提供する屈折矯正手段

参照:日本眼科学会、オルソケラトロジー・ガイドライン

簡単にこの視力矯正のプロセスを説明すると、

  1. 夜寝ている間、近視矯正コンタクトレンズをつける
  2. 視力が回復
  3. 朝起きた後にレンズを外す
  4. 日中裸眼で過ごせる

となります。

こちらの動画でわかりやすく説明されているので、もしよろしければどうぞ。

オルソケラトロジーのレンズのしくみ

参照:オルソためそ。
参照:オルソためそ。

寝ている時にレンズをつけることで、角膜の形状が平らに矯正されます。

その結果、光の屈折率を変化させることでピントが合うようになるのです。

お恥ずかしながらこの画期的な技術の存在を知りませんでしたが、10年近く前から近視矯正治療法として使われていたんですね。

こんな素晴らしい技術、自分の若かりし頃にはありませんでした!

…当たり前か、もうかれこれ四半世紀以上も前の話だもんなぁ…。

子どもはまだ小学生なので、メガネで過ごすことになると、体育の時間など面倒なことになりそうです。

それに比べ、オルソケラトロジーでの治療であれば、日中は裸眼ですごせます。

しかし、子どもにコンタクトレンズを使用してもいいのか?という疑問が湧いてきました。

目に傷がついたりしたら、子どもがかわいそうですものね。

担当医師に聞いてみたところ、「大丈夫ですよ。うちの子どもも使っていますが、問題なく快適に過ごしています」とのこと。

この医師は自分のLASEK手術の執刀医でもあるので、信頼を置いています。

ですが一応、オルソケラトロジーのメリット&デメリットを調べてみることにしました。

オルソケラトロジーのメリット&デメリット

メリット

・日中の裸眼生活が可能
・手術の必要がない
・近視進行を抑える効果があるといわれている
角膜の柔らかい子供には特に効果が期待できる
・レンズの装用をやめると角膜の形状が元に戻る
・心理的負担が少なく始められる
・近視性乱視も矯正可
・裸眼でスポーツができる
・装用時のレンズの破損やズレのリスクが低い

デメリット

・強度の近視・乱視には不向き
・遠視の矯正は不可
・安定した視力を得るのに時間がかかる
・夜など暗い場所で光がにじんで見えることがある
・眼疾患のある人には不適応な場合がある
例)強度のドライアイ、アレルギー、円錐角膜、眼底疾患など
・一般のコンタクトレンズ同様ケアに手間がかかる
・保険適用外のため費用がかかる

自分のような老眼になった者にはあまり効果はないようですが、子どもの場合は良さそうですね。

やはり日中裸眼で過ごせるのは、子どもにとって大きな長所。

小学校の体育の時間ではメガネの着用が禁止されてますし、娘にはすぐモノをなくすという悪いクセがあるので、メガネを買ってもどこかでなくしてしまうことが多いに予想されます。

ですので「メガネを持ち歩かなくてもいい」というメリットは、親(=自分)にとってありがたいもの。

ただ、デメリットのうちのいくつかも気になるところです。

1つは、「一般のコンタクトレンズ同様ケアに手間がかかる」こと。

自分自身、LASEK手術以前に2weekコンタクトレンズを使用していたのですが、毎日のお手入れが面倒くさかったのと、仕事中になくした(屋外で目が痛くてコンタクトを外したら、風で飛ばされてしまった!)ため、1日使い捨てコンタクトに変えた経験があります。

我が子ではまだ上手にお手入れできないと思うので、母親である自分が毎日手伝ってあげなくてはいけなせん。

…正直、面倒くさいです。

もし現実になったら、できるだけ早く子ども本人がお手入れできるようになることを期待し、徹底的に教え込もうと思います。

治療費の例

気になるお値段ですが、治療を受けるクリニックによって、けっこう幅があるようですね。

1つの例としては、こんな感じです。

プレミアムレンズ オートコレクト
  • レンズの素材がやわらかく、割れにくい
  • 酸素透過性が高く、瞳への負担が少ないため、就寝時に装用しても安心、安全
  • 日本製(東レ)で、日本人の角膜形状に合ったレンズデザイン
両眼 片眼
初期費用
(契約月を含む3ヶ月分の検査・診療・薬・レンズ代込み)
¥89,800
(税込¥96,984)
¥59,800
(税込¥64,584)
1ヶ月毎の費用
(契約4ヶ月目からレンズ返却まで)
¥4,800
(税込¥5,184)
¥4,000
(税込¥4,320)
レンズ代(1枚)
※レンズの寿命は約2年が目安です。
¥40,000(税込¥43,200)

参照:名古屋アイクリニック

少なくとも治療1年目で10万円以上かかるため、生活費のやりくりに追われる人間には、簡単に手が出せる治療法ではないかもしれません。

とっても魅力的なので、今後治療費が安くなるといいですよね。

オルソケラトロジーQ&A

ちなみに、オルソケラトロジーの一般的なQ&Aは、こちらのサイトで確認できます。

最後に

今回はオルソケラトロジーについて、簡単に説明しました。

メリットもデメリットもあるので、よく考えてから治療するかどうかを決定したいですね。

日本眼科学会のオルソケラトロジーガイドライン(第2版)も、ご参考までに。

上記で紹介したコンタクトレンズ、「絶対に東レから特許出てるよね」とJ-PlatPatで調べたところ、やはりありました!

これについては、また別のブログでご紹介したいと思います。

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