露光装置関連のビデオセミナー
今週は何かと外出することが多いため、外出中はタブレットでビデオセミナーの視聴、家にいるときはトライアルのための学習を進めるようにしています。
本日のビデオセミナーは半導体露光装置関連だったのですが、聴いていてとても楽しかったです。
去年12月にSEMICON Japanに参加したり、露光装置について明細書を読んだり、また参考書を読みながらノート作りをしてきた甲斐があり、ビデオセミナーで管理人さんがお話することに戸惑うことなくついていける自分に対しても、嬉しく感じています。
もちろん100%完璧な知識があるわけではなく、ビデオセミナー内でいろいろと気づくことがあり、「こうやって検索すればいいんだな」、「この情報は、知子の情報に入れておかなくては」など、学びがたくさんあります。
主要半導体露光装置メーカーの推移
ビデオセミナー内で「半導体露光技術に関する特許出願技術動向調査」が紹介されたのですが、この資料は平成14年に公開されたもののようです。
平成14年というと、17年前のこと。
17年前、半導体露光装置の特許の動向がどのようなものだったのか興味があったため、ざっと目を通しました。
下記の2点が、この資料内で見つけた図です。
特許出願数からわかるように、主要半導体装置メーカーは、ニコンとキヤノンとASML社。
特許の数だけで言えば、ASML社は圧倒的に少ないですね。
このときはまだ、キヤノンの売り上げがどこよりも高く、また研究開発費用にも多額を費やしていたことがわかります。
また、販売台数においては、ニコンが一番のシェアを誇っていました。
ところが…。
2004年を過ぎる頃から、大逆転してしまったんですね。
2017年の半導体製造装置メーカー売上高ランキング・トップ15はこちら。
ASML社は堂々の2位。
一方、ニコンもキヤノンもトップ15に入っていないという、悲しい結果です。
17年間でこれだけ変化するとは、ニコンもキヤノンも思っていなかったのではないでしょうか。
やはり、両者ともにEUV露光装置製造でASML社に後れを取ってしまったことが、この結果となる一因でしょう。
もちろん、それだけが原因ではありませんが。
キヤノンに至っては、ArF液浸の開発で後れを取ってしまったことからも、すでに先端微細化プロセス向けのマーケットから撤退。
ASML社やニコンと同じ土俵で戦うことをやめて、現在は別のマーケット(IoT向け露光装置など)に焦点を当てています。
勢いにのっているASML社ですが、2019年にはEUV露光装置を30台出荷する予定となっています。
SEMICON Japan2018の講演では、営業トークということもあるとは思いますが、EUV露光装置の出来栄えにかなり自信があるようでした。
これまでもいろいろと半導体露光装置についてブログ記事にしてきた通り、自分は露光装置LOVEです。
ですのでASML社には、これからもさらにEUV露光装置の発展に力を入れていってもらいたい気持ちでいっぱいです。
そして、液浸で最先端を行くニコン、また別の露光装置マーケットに焦点を当てているキヤノンやアドバンテスト、ウシオ電機などの日系企業にも、それぞれのニッチ市場で頑張ってほしいと願っています。