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学習記録(09/23/2018 – 09/29/2018)

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和佐・木坂ラジオ

・190「【神回】これからの時代に成功する人の特徴は、
     より「人間的である」こと」
・191「20年後に世界は具体的に、現実的に
     どう変わってるかを考えてみた」
・192「テクノロジーの進化がもたらす不可避のリスクに対して
     どんな心構えが必要なのか」

 

プリベーク、PEB、ポストベーク

 

受講開始前に「ベーク」と聞いて連想する言葉といえば、料理の「ベーキング」でした。

 

まさしく上の写真や、

これ

ですね。

それが、今では「ベーク」と聞くと、「レジスト」を思い浮かべることができることに、ちょっとした喜びを感じています。

「ホットプレートって、家庭で焼き肉やる時に使うと便利だよね」というレベルからパワーアップし、「リソグラフィプロセスの一環として、オーブンやホットプレートが使用されることは知っていて当たり前」とのレベルに達することができました。

ホットプレート

本当に、継続は力なりです。

 

「ベーク」と言っても、このリソグラフィプロセスの中はいくつかの種類があり、それぞれ役割が違っています。

 

主なベークに、プリベークPEB(露光後ベーク)ポストベークの3種類があります。

 

下記の図は、ベークに焦点をあてた、簡潔なリソグラフィプロセスです(HDMSを使用しています)。

それぞれのベークが、プロセス内のどこで行われるのかを右隣りに赤字で示しました。

 

①プリベーク

いつ?

レジスト塗布後、露光前に行います。

温度は?

感光性材料が熱分解しない程度に設定します。

何のため?

レジストを塗布した後ですと、まだ濡れている状態です。装置を汚さないため、また膜をちゃんと固めて、レジストを溶かした溶剤を蒸発させて除去するために、ベークが必要となります。

②PEB(露光後ベーク)

いつ?

露光後、現像前に行います。

温度は?

感光性材料が熱分解しない程度に設定します。

何のため?

主に2つの理由があります。

(ただし、レジストによってはPEBを必要としないものもあるようです)

1.パターンにデコボコがある場合

露光後のレジストは、定在波の影響により、露光部がデコボコの状態になっています。

このまま次の工程で現像すると、波打ったパターンになってしまいます。

このデコボコした感光部分を熱拡散し、定常波を緩和します。このようにPEB処理を行うことにより、パターンがきれいな矩形になるのです。

ちなみに、定在波をしっかり理解するためには、物理の学習が必要ですね。

2.化学増幅型レジストを使っている場合

化学増幅型レジストには、ベースポリマー、溶解抑制剤(ネガ型の場合は架橋剤)に加え、酸発生剤が含まれています。

PEBにより酸が拡散し、触媒作用によって同じ酸が溶解抑制剤(ネガ型の場合は架橋剤)を分解します。

露光量が少なくても、多くの溶解抑制剤(ネガ型の場合は架橋剤)を分解するため、高感度化します。

この酸触媒の熱拡散による反応のおかげで、化学増幅型レジストは少ない光でパターンが描けるのですね。

おまけとして、化学増幅型レジストの反応機構です。

住友化学工業
https://www.sumitomo-chem.co.jp/rd/report/theses/docs/20000100_4ir.pdf

 

③ポストベーク

いつ?

レジストの現像後の、最後のベークです。

何のため?

この工程後に行われるエッチングやイオン打込みに対する耐性を上げること、またウエハ表面との接着性を高めるために行います。

温度は?

レジスト像の形が崩れない範囲で、できるだけ高い温度で行なわれることが多いようです。

 

以上、主な3つのベークを説明しましたが、この他にも、洗浄等により付着/吸着した水を除去するための「脱水ベーク」などもあります。

それにしても、リソグラフィのベークだけでもこれだけの工程があるということは、ウエハの作成から半導体が完成するまで、何工程必要とするのか…。気が遠くなりそうです。

しかしそのおかげで、学習していても全く飽きることがりません。

さて、次に進みましょう!

 

今日の一言

You may never know what results come of your actions,

but if you do nothing, there will be no results.

Mahatma Gandhi