幼少時の農業のイメージというと、「お百姓さんが手塩にかけて、手作業で農作物を育てる」というものでした。
日本昔話に出てきそうなイメージでしょうか。
しかし、近年のITの進歩により、そのイメージが払拭されつつあります。
ニュース
ITで草刈りや生育管理 スマート農業に中小参入
農業とIT、かなりホットな話題ですね。
昨今騒がれているドローンなどロボット技術のだけでなく、人工衛星を活用したリモートセンシング技術、クラウドシステムなど、今後さらに発展していくことが予想されます。
特許
「農業×IT」関連の特許を調べてみたところ、クボタの農業用の「マルチコプター」を見つけました。
GPS、センサなどの制御を備え、無人飛行が可能であり、また無線や有線で遠隔操作で農作業を行えるというマルチコプターの特許(機械系)です。
今回は要約、背景技術部分と、ITに関連する記述をリストアップしました。
(11)【公開番号】特開2018-131171(P2018-131171A) (43)【公開日】平成30年8月23日(2018.8.23) (54)【発明の名称】農業用マルチコプター (71)【出願人】 【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
(57)【要約】
【課題】本体に収容された飛行に関する制御を行う電装品とは独立して、当該電装品とは別の電装品を着脱することができる農業用マルチコプターを提供すること。
【解決手段】農業用マルチコプターは、飛行に関する制御を行う第1電装品を備えた本体と、本体に取り付けられた複数本のアームと、アームに取り付けられ且つ揚力を発生させる回転翼と、本体の下方に着脱可能に配置された第2電装品と、第2電装品の下方に配置され且つ農業に関する作業を行う作業装置と、を備えている。
【背景技術】
【0002】
近年、複数の回転翼によって無人で飛行可能なマルチコプターの普及が進んでおり、マルチコプターを農業用に使用する試みがなされている。
特許文献1には、タンクを積載することが可能なマルチコプターが開示されている。このマルチコプターは、機枠本体と、機枠本体から水平放射状に延びた複数のアームと、アームの先端に設けられたロータとを備え、機枠本体の下面にタンクを着脱可能に保持する保持機構を有している。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたマルチコプターは、機枠本体の内部に、飛行に関する制御を行う電装品(GPSや姿勢制御装置)とそれ以外の電装品(バッテリ等)をまとめて収容している。そのため、着脱が必要となるバッテリ等の電装品を取り外すためには、機枠本体を開放する必要があり、機枠本体に収容されている飛行に関する制御を行う電装品に悪影響を及ぼす虞があった。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2は、本発明の一実施形態に係る農業用マルチコプター(以下、単に「マルチコプター」という)を示す斜視図である。
マルチコプター1は、複数の回転翼により無人で飛行可能な回転翼機であって、例えば、ドローンと呼ばれる飛行体である。マルチコプター1は、無線又は有線通信による遠隔操作により飛行するものであってもよいし、遠隔装置に依らずに自律制御により飛行するものであってもよい。
【図1】
【0005】
本発明は、このような従来技術の課題を解決すべくなされたものであって、本体に収容された飛行に関する制御を行う電装品とは独立して、当該電装品とは別の電装品を着脱することができる農業用マルチコプターを提供するものである。【0013】
第1ケース35は、本体3の外殻を構成する箱体であって、密閉可能な内部空間を有している。第1ケース35の内部空間には、第1電装品36が収容されている。つまり、第1電装品36の周囲は、第1ケース35により覆われている。
第1電装品36は、マルチコプター1の飛行に関する制御を行う電装品であって、例えば、GPSアンテナ、姿勢制御装置、各種センサ(ジャイロセンサ、加速度センサ等)等である。姿勢制御装置は、後述するロータ51の回転を制御する。
ロボット、センサ、MEMS等とも深く結びついているので、後ほどこちらの分野に横展開していきたいと思います。